過払金の全てを払い戻しできるのか?アイフルの資本金では経営苦の筈

アイフルの資本金は現在1433億2400万円となっています。他の大手A社の資本金が638億強ですから消費者金融としてはかなり大きな会社と言うことになります。これだけの資本を抱えているのだから経営も安定していると思う人もいるかもしれませんが、残念ながらそうではありません。アイフルは現在経営再建中の企業で2010年には3000億円近い赤字を計上しており、多少改善してきていますが、予断を許さない状況に変わりはありません。

アイフルにも過払金が残っている

現在多くの消費者金融が頭を悩ませている問題に過払金の返還問題が有ります。過払金と言うのは従来法律によって上限金利が違っており、貸金業法の改正によって取り過ぎとされた利息の返還に応じなければならない問題です。消費者金融の利益は利息ですから、当然どの消費者金融も金利は高い方を採用していたため、返還に応じたために経営が傾くところが続出してしまいました。もちろんアイフルにも巨額の過払金が発生することになり経営を圧迫しています。

業務停止も響く

しかもアイフルは大手消費者金融であるにもかかわらず、以前サラ金と呼ばれていたころの体質が残っていたのかは分かりませんが、悪質な取り立てを行ったことにより業務停止に追い込まれてしまったことが有ったため、これを境に利用者が激減することになってしまいました。その後経営再建を行っていますが、現在でも1600億円を超える負債が残っていると言われています。これでは資本金がいくら大きかったとしても、そんなことは関係なく、かなり苦しい経営だと誰でもわかります。

アイフルの過払金請求への対応

こういった経営状況を反映してなのかは分かりませんが、アイフルの過払金請求への対応は他の消費者金融の対応に比べてかなり冷たいものが有ります。このため実際に過払金請求を行ってもかなりの時間を要しますし、過払金返還訴訟を起こしたとしても控訴までして争ってくる場合もあります。アイフル自体は過払金の返還は進んでいると考えているようですが、利用者側から見ると遅々として進んではいないと感じられるようです。もっと誠実な対応が望まれます。

経営破たんの可能性も残っている

アイフルは経営再建中で負債も少しづつ減ってきているようですから、武富士の様に破綻してしまう事は無いと考えている人もいますが、まだまだ大きな負債を抱えていることには違いが有りません。このため遠からず破綻に向かうのではないかと考えている人もいます。経営破たんしてどこかに買収されたとすると、過払金の返還は更に難しくなると考えられますから、もし請求を予定している場合には弁護士などに相談して出来るだけ早く請求するようにしましょう。

業務自体は改善されている

業務停止を経て最近になってまたTVCMなどでもアイフルの名前をよく見るようになってきました。当然最盛期の利用者数には追いつきませんが、業務自体は改善されており、利用しても問題が起きるようなことはありません。他の消費者金融は殆どが大手銀行の系列になってしまっている中で、独立を保っているアイフルがもし優良企業に脱皮できるのであれば応援する意味でも利用してほしいと思います。利用するかどうかは利用者自身が判断してください。

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